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◆関連エピソードプロローグ◆



・もうひとつの月

 『テネブラと対となり闇夜を照らすもうひとつの月、ルーメンを救っていただきたいのです。』

 夏祭りを終えた後、A.R.O.A.の幹部とテンコ様をはじめとする妖狐たちにより様々な問題の後始末を行っていた会議の場。
 そこに飛び込んできたムスビヨミからの依頼は、あまりにも突然で、理解し難い内容であった。
 
 ――月って、あの月だよな? え?そんな簡単に行けるのですか? あそこに何かあるのか? ウサギならいるって聞いた!
 その場にいる幹部や妖狐たちは、まったくもって状況を把握できず各々に憶測を広げていた。
 そんな中、テンコ様を通じてムスビヨミが続ける。
 
 『皆さんは景色としては馴染みがあっても、特に深い意味を持たないものだとお考えでしょう。 しかし……』
 ただでさえ理解ができない状況の中、ムスビヨミが加えた情報は更に驚くべきものだった。
 
 ひとつ 『ウィンクルムはルーメンの加護も受けているということ』
 ふたつ 『ルーメンには、精霊たちの種族のひとつ「マキナ」の祖にあたる神格が存在すること』
 みっつ 『ルーメンが何者かの手によって、危機的状況に陥りつつあるということ』
 
 その言葉を聞き、一同は新たな情報をなんとか整理しつつ、事の重大さをじわりと感じ取る。
 お祭り騒ぎで少々緩んでいた心を引き締め、幹部たちは一斉に動いた。


・月植 月食 月蝕

 四方を石壁に覆われた謎の空間。四隅には石柱があり、中央には身の丈10mはあろうかという巨像が椅子に座っている。
 古代の遺跡のような、それにしてはあまりにも精巧につくられたその空間には、龍と女の姿があった。
 
 「まったく、切断しちゃうとは面倒なコねぇ。 いちいち小さいモノからお相手しなきゃならないなんて……。」
 女は愚痴を零しつつ、華奢な足で巨像を軽く蹴りつけてから、4つの石柱をさわさわと撫で不敵な笑みを浮かべる。
 
 「まぁ、時間が掛かるなら新しいペットを肥やす時間もできるかしらね……♪」
 
 部屋の片隅では、巨大な龍が唸り声を漏らしつつ、山のように積まれた何かを食い散らしていた。


・ラビットハッチ

 ムスビヨミからの依頼が入った数日後。ウィンクルム達が集められたのは、紅月ノ神社の裏手にある鎮守の森だった。
 森の中ほどには既にA.R.O.A.の職員が仮設支部をつくり、ムスビヨミが新たに開いた月道を取り囲んでいた。
 ルーメンへ、空に浮かぶあの月へと向かうための道が開かれたのである。
 
 まったくもって未知数の空間であるがゆえに、職員もウィンクルム達にも緊張が走っていた。
 しかし、同様に時間もない。ムスビヨミの話では、月に住むものたちは少しずつ劣勢に陥りつつあるとのことだ。
 装備や作戦目的などを何重にも確認する。パートナーとの打ち合わせも綿密に行う。
 緊張のせいか、時間はあっという間に過ぎて定刻。出発の時間だ。
 
 「諸君。ここから先の空間は何が起こるか分からない。気を引き締めていくぞ!」
 「皆さん、無茶はいけません。ですが、必ずルーメンを救ってみせましょう!」
 
 ベテランのウインクルムによる決起の声と同時に、一同は月道へと進む。
 水面に移る月へと足を踏み入れる刹那、その体は光に包まれていった。
 
 次の瞬間、目の前の景色が変わる。その場所はとても機械的な壁に囲まれており、窓の外には星空も広がっていた。

 ぷしゅー、と気の抜けた空気の音が背後からする。
 機械仕掛けの扉から、人が、マキナの姿をした少年が駆け寄ってきた。
 
 『あ、あなたたちがウィンクルムですね? ラビットハッチへようこそ!』
 


◆関連エピソードエピローグ◆



・巨大迷宮、その深奥

 月の世界ルーメンを訪れ、各々が思うかたちでこの世界の危機を救おうとしていたウィンクルムたち。
 依頼の一つである収穫祭のための食材は、十二分に集まった。
 安心して祭事が行えるよう、もう一つの依頼を果たす時だ。
 大量発生したヴァーミンが巣食う巨大迷宮。
 キャロットピットに僅か残るヴァーミンを、駆逐する。
 ウィンクルムたちは掃討作戦を開始した。


 着実にヴァーミンを撃破しながら、キャロットピットを進む。
 これで脅威は去り、ラビットたちに、ルーメンに平穏が訪れるであろう。
 ウィンクルムたちの胸にそんな思いが広がっていった。

 そんな時だ、この巨大な迷宮全体に響くような咆哮が聞こえたのは。
 やがて幾人かがたどり着いた場所で見つけたのは、倒れ伏す仲間たちの姿であった。

 駆けつけたウィンクルムたちは救助の指示を飛ばしながら、何があったのか辺りを見回す。
 目に映るのは、厳かに閉じていたであろう融解し未だ赤熱する扉。
 扉の向こうに見える、食材の残骸と、辺りに散らばる何かが燃えた灰。

 そして扉と同じような形で石壁に空く大穴だった。
 咆哮の持ち主はすでに去った後なのか、場に残るのは、静寂と以前にも感じた炎熱と瘴気の気配。

 更なる情報を求めて、警戒しながら扉をくぐると、祭壇があった。
 遺跡のようで欠片の風化も見せない、整いすぎている空間。

 ウィンクルムたちがたどり着いたのは、ルーメンの最深部、月の神フィフスが住まう場所。
 神殿ラビット・クレイドル。

・収穫祭の開催、いざ神域へ

 ヴァーミンを駆除し、ラビット・クレイドルへの道が開けた。
 そうロップたちラビットに伝えると、ラビットハッチを歓声が包み込んだ。

「みなさん、本当にありがとうございます!」

 涙を流さんばかりに喜ぶ彼らは、口々にウィンクルムたちへと感謝を述べる。
 その言葉を聞いてウィンクルムたちは、ようやく相好を崩した。
 戦いは終わったのだ。
 これより始まるは月の祭事。
 神に捧げる『収穫祭』が始まる。

「さっそくフィフス様にお食事を届けなくては! ぜひみなさんも来てください」

 フィフス様も喜ばれるはずです、そう言って笑うロップと共に再びラビット・クレイドルへと向かうウィンクルムたち。
 手伝いに持つ食事は、ルーメン特有の摩訶不思議な食材たちがふんだんに使われたこれまた不思議な料理の数々。
 色彩豊かな皿を手に平和になったキャロットピットを進んでいく。


・地上を照らす月の神

 欠片の風化も見せない、整いすぎている神殿。
 その中央に座する巨像の前に、色とりどりの料理が並び、華やかになっていく。

 運んだ全ての皿を並べ終えると、ラビットたちは月の神フィフスへと祈りを捧げる。
 それに倣いウィンクルムたちも祈りを捧げる。
 自分たちに加護をもたらしてくれていた、ルーメンに、月の神フィフスへと。

『回復完了』

 そんな神気に満ちる空間の中、巨像から声が流れる。

『我が名は、フィフス。歓迎、月の道からやってきた、救世主たちよ』

 月の神がその目を覚ましたのだ。
 フィフスは救世主たちへ言葉を続ける。

『感謝。よくここまで来てくれた。
 感謝。よく元凶をはらってくれた。
 これで祭りを行える。
 これで再び加護を付与できる。

 これで、再び約束を繋ぐことができる。

 縁に、救世主たちに、万感の感謝を。
 ありがとう、ウィンクルムたち』

 無機質なようで温かみのある声音が、神殿に流れていく。

『提案……否、願い。守られた収穫祭その宴、救世主たちにも参加して欲しい。
 この子たちも喜ぶ、私も嬉しい』

 フィフスの言葉にラビットたちは満面の笑みで何度も頷いた。
 神へ感謝の祈りと食事を届けたあと、次いで始まるのは月の民たちのささやかな宴。
 ルーメンの救世主たちをもてなさずに地上へ帰したとなれば、ラビットの名折れ。
 ぜひとももてなさせてほしい、そう微笑んで頭まで下げられてはウィンクルムたちも受けるしかなかった。
 それに続いてフィフスも告げる。

『私からも餞別を。
 一つは、月の道の開放を。
 一つは、さらなる月の加護を。
 より励むといい、救世主たちよ』

 その言葉を最後に、フィフスは再び眠りについた。
 ラビットたちに促され、ラビット・クレイドルを後にする。

『たまには帰ってきて顔を見せよ、愛しき地上の我が子らよ』
 ルーメンはいつも照らしていると、その言葉に背を押されながら。

・月の兎は何見て跳ねる

 ささやかなはずの宴は、英雄たちをもてなすという使命に燃えたラビットたちの手によって大規模な宴に姿を変えた。
 例年と比べ賑やかな収穫祭に、ロップは満足気な顔をしていた。
 それをもたらしてくれたウィンクルムたちへ感謝の言葉を重ね、そういえば、と笑う。

「そういえば、みなさんも祭りをやると聞きました! お菓子を貰えるお祭りだとか。
 収穫祭をここまで盛り上げてくれたみなさんなら、そのお祭りも大成功間違いなしですね!」

 また来た時は、そのお祭りのお話を聞かせてくださいね!
 和やかなロップとの会話を尻目に、宴は勢いを増していく。
 楽しそうにはしゃいで回る、月の世界。
 宴はまだ少しの間は終わりそうになかった。
 


◆NPC情報◆



2014/08/09:Love-Bit「ロップ」情報追加
2014/08/24:Love-Bit「アーテル」情報追加


●Love-Bit(通称:ラビット・うさぎ) ルーメンに存在する機会生命体。しかし彼らにその自覚はない。
 ・ホワイト:商業やサポートを主目的とするLove-Bit。 体外に露出する機械部分は白系統の色であり、目が赤いのが特徴。
 ・ブラック:農業や警備活動を主目的とするLove-Bit。 機械部分は黒系統の色であり、ホワイトに比べ体格が良いものが多い。

ロップ
ルーメンでのウィンクルムの活動をサポートしてくれる少年。
若い見た目に反して、他のホワイトより多くのサポート知識を有しており優秀なナビゲーター。
機械部分が色褪せていることなどから、実際は相当の年数を過ごしていることがうかがえる。
アーテル
警備活動を務めるブラックのリーダー格。
普段は掴みどころがなく昼行燈のようだが、現場に入ると鋭い眼光で的確な指示を飛ばす。
角が生えた強力なヴァーミンに関する調査のため、妖狐たちとも連絡を取っていた。


◆エピソード情報◆



2014/08/09:『Love-Bit Navi-1』情報追加
2014/08/24:『Love-Bit Navi-2』情報追加


Love-Bit Navi-1
みなさん、ようこそラビットハッチへ!ここでのナビゲーターを務めさせていただくロップです!

つい先日まで僕たちは平和に暮らしていたのですが、
突然各地で『ヴァーミン』が大量発生して、各地を荒らし始めたのです!

もうすぐ一年に一度限りの、フィフス様がお食事をされる収穫祭も開かれる予定だったのですが、
いままで収穫した食材のほとんどはヴァーミンに奪われ、我々の抵抗もむなしく「つきうさ農区」も荒らされており、
肝心のフィフス様も、あなた達が現れるという予言を残したあと眠りについてしまい、もう大変なんです!

まずは『ヴァーミンの駆除・大量発生の原因調査』をお願いします!
各地に現れたヴァーミンのほとんどは、なんとか「つきうさ農区」から遠ざけていますが、
あまり駆除ができていません……。
なんだか角が生えた強いやつとか、火を吐くでっかいドラゴンも出てきて大騒ぎになってます!
あいつらはキャロットピットのほうから湧いてきて、食材を奪っては戻っていくようなので、
駆除を進めつつキャロットピットの調査、原因への対処をお願いします!

さらにヴァーミンの駆除を行いつつ『つきうさ農区での食材の狩猟・収穫』もお願いします!
先ほどもお話したように、フィフス様がお食事を獲られるのは年に一度だけのことなのです!
現在フィフス様は眠りについていますが、こんなことは初めてです!きっとお腹が減ってお疲れなのです!
ヴァーミンに奪われた分の遅れを取り戻せるよう、急いで収穫祭の準備をしなければならないのでよろしくお願いします!
Love-Bit Navi-2
お、いたいた。ウィンクルムの諸君。おつかれ!

いやー今回は迷惑を掛けちゃってすまないな。
普段のヴァーミンなら退治はできるんだけどさ、角の生えたやつは俺たちじゃあ倒せなくてな。

まぁ、だからって任せたまんまも良くないから色々調べてみたんだけどな、
俺たちじゃあ手が出せない角の生えてるヴァーミン、あれは「デミ・オーガ」ってやつらしい。

あんたらには聞き覚えのある言葉みたいだな。
向こうの月、テネブラの妖狐たちにも色々手伝ってもらったんだが、送った情報を見る限りじゃ間違いないらしい。

てなわけで、悪いんだけどデミ・オーガってやつは頼むわ。
俺たちも可能な限りバックアップはするし、収穫祭の準備もだいぶ持ち直して仕上げみたいだからな。
なんとか切り抜けて、最高の収穫祭を楽しもうじゃないか。


◆ルーメンの詳細◆


■ルーメンとフィフス

テネブラと共に空に浮かぶ月「ルーメン」には地下都市が存在し「Love-Bit」(ラビット・うさぎ)と呼ばれるものたちが生活し、
彼らはここでもう数千年も、日々平穏に、毎年の祭事を執り行いながら暮らしてきました。
ラビットたちの一年は神への奉仕の一年であり、祭事の中でも最も重要なのが「収穫祭」で、神の力の源です。

収穫祭を通じてルーメンの神「フィフス」は力を蓄え、ルーメンを司ると共に、
天空から地上に対しても様々な恩恵を与えています。

■ヴァーミン
 ラビット・エデンの倉庫やつきうさ農区を荒らし、食材を奪い収穫祭の邪魔をするモンスター。
 柵から逃げ出し暴れている家畜から、角の生えたモンスター、火を吐くドラゴンの目撃情報も存在する。


■ホワイトエリア:Love-Bit(ホワイト)が商業活動などをしているエリア

 ・ラビット・エデン(都市エリア)
  さまざまな商業施設が存在する都市兼居住地区。ラビットたちの生活の中心となっています。

■ブラックエリア:Love-Bit(ブラック)が農業活動などをしているエリア

 ・つきうさ農区(農業エリア)
  廃墟と化し植物に覆われた謎の建築物が幾つか存在しますが、大部分は美しい田園と牧場です。
  一見すると地上の農場と変わりませんが、作物や家畜は地上と異なっています。

■グレイエリア:一部の限られたLove-Bitやフィフス様が存在する特別な空間があるエリア

 ・キャロットピット(巨大迷宮)
  無数の通路と大小さまざまな部屋が存在する謎の迷宮です。
  ヴァーミンの大量発生以来、彼らの巣窟となってしまっています。

 ・ラビット・クレイドル(????)
  フィフス様が存在する特別な空間、神殿であり、立ち入れるものは限られているため多くが謎に包まれています。



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