キャンペーン情報

フェスティバルイベント『侵略の悪鬼羅刹、新たな絶望の影』


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◆フェスティバルイベントとは?◆


① イベント参加無料の、参加人数制限のない大規模なエピソードのことです。

② 当日には参加出来るチームが現れます。イベントで自身がどのチームに属したいかを一つ選び、
  さらにどんな行動をするかを短い文章(プラン)で書いてみましょう!

③ 同じチームの参加者となった仲間と共に掲示板で話し合い、
  どのように状況を打破していくかを決定します。
  プランは何度でも提出できるので、存分に仲間と共に相談しましょう!  

④ プレイヤーが指定した、選択肢や、行動により後日、らぶてぃめっとの世界に変動が起きる!?

⑤ より大きな活躍をしたプレイヤーは、お名前や行動が後に発表される結果のストーリー中に登場するかもしれません!

※詳細スケジュール、関連エピソード、掲示板の公開、プランの提出受付等に関しましては、
 16日中の公開を予定しておりますので、もう少々お待ちくださいませ。


◆プロローグ◆


侵略の悪鬼羅刹


「演習を行います」

 A.R.O.A.本部に召集されたウィンクルムたちは、ブリーフィングルームへ入ってくるなりの職員の唐突な一言に、思わず一瞬呆けてしまった。
 そんなウィンクルムたちに、至極真面目な顔で職員は続ける。

「真面目なお話です。オーガたちが活発化し、マントゥール教団が使役しているオーガのスケールが上がっています。
 今までももちろん懸命に対抗してきた我々ですが、戦いは今後、さらに苛烈を極めると思われます。
 そこで、タブロス旧市街を演習場所と定め、首都タブロスへの侵攻を想定した演習を行います」

 オーガたちは、いつこの首都タブロスを狙ってくるか分からない。そのために備えておくことは必要だ。
 タブロス旧市街は、首都タブロスに似通った構造の建造物が多い。演習にはうってつけの場所だ。
 A.R.O.A.が演習場に選んだ理由も納得できる。

「捕獲しているデミオーガ、及び低級オーガを旧市街に放します。人命と街を守りながら、オーガの討伐に当たってください」

 演習を決めたA.R.O.A.は、既にタブロス旧市街へウィンクルムの実演習の通達を行っていた。
 住民のほとんどは演習中、首都タブロスへ避難してもらい危険が及ばないように注意を払う。
 演習への協力参加に手を挙げてくれた数百名の住人には、タブロス旧市街へ残ってもらった。
 これで、疑似的な『オーガによる首都タブロス侵攻』を形成したというわけだ。

「今回の演習には、他にも目的があります。
 一つ目は、新たに契約を行った新人のウィンクルムたちを育成するためのシステムを用意しています。
 この演習では、そのシステムを運用し、新人ウィンクルムたちに経験を積んでもらいたいと考えています」

 一度言葉を区切り、A.R.O.A.職員は手元の資料に視線を落とす。

「もう一つは、既に実戦への投入を検討する段階まで調査が進んでいる『シンパシー』についてです。
 今回の演習では、その『シンパシー』についての実戦データ取得も目的としています」

 A.R.O.A.職員はまっすぐにウィンクルムたちを見つめ、言葉を締める。

「この演習では多くの実りが期待できると考えています。皆さんの健闘を祈ります」

 トップクラスのウィンクルムから、契約したばかりの新人ウィンクルムまでが参加する、大演習が開始される。

 *

 演習の通達が出されて程なく。
 タブロス旧市街へやってきたウィンクルムたちに、演習開始の合図が出された。
 それぞれが持ち場につき、身構える。
 街に放たれるオーガたち。低級とはいえ、本物のオーガだ。油断すれば被害は甚大になる。
 自然と緊張した空気が辺りを包んだ。

 ――これは演習だ。だが、実戦そのものでもある――。

 ぞろりと群れを成して街へ侵攻するオーガたちは、目についた住民に容赦なく牙を剥く。
 住民を庇い、安全な場所までの避難誘導を連携して行う。
 街の破壊の阻止も、今回の演習に組み込まれている任務の一つだ。
 破壊活動を行うオーガたちと対峙し、住民を背に庇い、仲間との連携を取る。

 順調だった。

 演習は、空が夕暮れ色に染まるころまで続いた。
 物理的な疲弊は否めないが、それ以外で大きなミスもなく、住民の負傷者もない。
 完全な成功を、誰もが確信するほどの手応えだった。

 街中に、終了を告げる合図が鳴り響く。
 長時間に及ぶ演習が無事に終わり、ほっと胸を撫で下ろす。
 武器を納め、辺りから安堵の声が上がり始めた、その刹那――。
 耳をつんざくような轟音が、タブロス旧市街に響き渡る。
 その音の場所を特定しようとウィンクルムたちは周囲を見渡す。
 音とほぼ同時に白い煙が上がり、瓦礫の崩れ落ちる音が、空気を激しく震わせた。

「なんだ!?」

 再び街中を包み込む緊張感。
 オーガが残っていたのだろうか。否――。A.R.O.A.がそんな失態を演じるはずがない。
 演習は今しがた終わった。ならばこれは『想定外』の出来事だ。
 察して、ウィンクルムたちはすぐさま事態の確認に動いた。
 数組のウィンクルムが、音のした方角へと走り、眼前に広がる光景に足を止めざるを得なかった。

 ぞろり――。

 列を成し、群れを成してタブロス旧市街へと足を踏み入れる者たちの姿があった。
 一歩。また一歩と近づいてくるその影。
 顔を布で覆い隠した者、明確に判別できる姿をした者たちが、ぞろり、ぞろりとゆったりとした足取りで歩を進める。
 ――オーガの軍団。
 それらの先頭に立つ、一つの影。おそらく、オーガの群れを率いている張本人だろう。

「こんにちは、ウィンクルムの皆さん」

 その人物は、明るく穏やかな声を発した。

「ボクの名前はグノーシス・ヤルダバオートです」

 近づくにつれて視認できるその姿。
銀色の髪、風に揺れる、ややくたびれた衣服。眼鏡の下には貼りついただけの柔和な笑顔。
一見すればただの人。けれど、致命的に人ではない証があった。
右側にだけ生えた、精霊の持つ物とは異なる羊のような――角。

「――ああ、覚えなくていいですよ」

 足を止め、眼鏡を押し上げる。
 その瞬間に垣間見えた狂気の色は、一瞬で鳴りを潜めた。
 危うい――。
 その場にいた誰もがそう感じた。
 本能的に。直感的に。
 グノーシスはやんわりとした穏やかな声で言葉を継いだ。

「ウィンクルムの皆さんはこれから捕らえて実験の為に投薬するので、すぐに何も分からなくなりますから」

 柔らかく、穏やかに、再び作られる笑顔。
 演習が本物に変わった瞬間だった。


(プロローグ執筆:杜御田菱真 GM


◆NPC情報◆


●グノーシス・ヤルダバオート
 羊のように生えた片角と、銀髪と眼鏡、そして張り付いたような笑みが特徴的なギルティ。
 ジャック・オー・パークでの研究を裏で糸を引き暗躍していたとの情報が入っています。
 邪眼のオーブの強化も、このギルティの研究によるもののようです。
 自分の力で戦う事はあまりないが、ギルティとしてはかなりの力を持っているとの情報が入っています。



◆エピソード情報◆


●ウィンクルム
 契約した神人(プレイヤー)と精霊(パートナー)のことをウィンクルムと呼びます。

●A.R.O.A.
 オーガに関する事件が急増する中、対オーガを目的として発足した組織が
 Anti the
 Risk of
 Ogre
 Agency
 通称「A.R.O.A.」です。

●古代ビスチオ王国時代の城塞都市の遺跡
 旧タブロス市街の真下に位置しているとされていますが、詳細は現在不明となっています。

●狂信者マントゥール教団
 オーガの存在が人類より優れているとして上級のオーガを神と崇める集団です。
 早く人間はオーガに降伏し、オーガたちの慈悲にすがるべきだと考えています。
 上級のオーガたちも彼らの利用価値を認めており、影で支援していると言われています。

●マントゥール教団の宗教観
 彼らの考えでは、世界はオーガの始祖によって作られ、現在いるオーガ達は世界を支配するためにある存在です。
 オーガの始祖を頂点とする多神教ですが、詳細はわかっていません。
 人間はオーガの家畜として生まれた存在で、教団のメンバーは神に選ばれた特殊な人間であると考えています。
 いずれ、世界はオーガが支配する正しい時代がやってきて、選ばれた人間だけが生存を認められると説いています。

●邪眼のオーブ
 メロン大の大きさをした、Cスケール以下のオーガを操る事ができるオーブです。
 マントゥール教団員が手にしていることをよく目にします。

●ジャック・オー・パークでの研究
 2015年10月エピソードイベント『終わらないハロウィンパーティー!』にて、
 オーガ達が被っていたジャックオーランタンの被り物のことです。
 この被り物は、人間の知識をオーガにコピーするというもので、
 その研究をグノーシス・ヤルダバオートがヴェロニカと協力して、行っていました。
 研究の成果により、元々デミ・オーガしか操ることの出来なかった邪眼のオーブが、
 Cスケール以下のオーガを操ることが出来るところまで効力が上昇しました。

●シンパシー
 本格的なオーガの戦いのために女神ジェンマがウィンクルム達のために用意した新しい力です。
 古代の伝承によると、女神はオーガと人間達の戦いを憂慮して、この力を生み出したと言われています。

●首都タブロス
 スペクルム王国の首都。
 中心部にはA.R.O.A.の本部があり、
 式典などが行われる白亜のゴージャスな旧館と、科学文明式の新館が建っています。

●タブロス旧市街
 城壁に囲まれており、古代ビスチオ王国時代の城塞都市の遺跡の上にあります。

●シンパシー・リバレイト
 『A.R.O.A.』が新たに開発した『シンパシー』をエネルギー弾にすることで、
 オーガに攻撃する事ができる対オーガ用設置式砲台。
 試作段階の為、『A.R.O.A.』職員がシステムを起動させないと効果を発揮しません。
 ※射出するためのエネルギーは、後日公開となります関連エピソードをクリアする毎に蓄積されてゆきます。

●メディ・トランス
 『A.R.O.A.』が新たに開発した『シンパシー』を原料として作っている医薬品。
 トランス状態で経過した時間を一時的に全快復し、戦闘に望む事が出来る。
 しかし、試作品段階の為、効果が切れた瞬間に強烈な脱力感に襲われてしまう。


関連・開催中イベント


>>2015年6月フェスティバルイベント『黄金の昼下がり!!』
>>2015年10月エピソードイベント『終わらないハロウィンパーティー!』

5月エピソード『侵略の悪鬼羅刹、新たな絶望の影』はこちら!




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